学校は社会の縮図ですから、様々な考えの生徒がいて当然です。
そしてその後ろに様々な保護者がいるのも当然です。いろんな思いや考えが学校に訴えられるのも当たり前のことかもしれません。
でも学校の本務は苦情処理ではありません。
保護者の要望もある程度は聞きますが、コンセンサスをとるのは学校です。
それを間違えている保護者には毅然とした対応が求められます。
特に電話での対応では、顔が見えませんから、対等の関係を築きにくいもの。間違った要望や曲がった考えに対しては、穏やかに、でも明確に断ることが大切です。
ここでは一つの事例を挙げて検証してみます。
この学校では、追試を受験することは単位取得の条件で、もし追試の日に体調を崩したら、医者の証明があれば別日に実施できます。
追試を一週間後に行うことを教科担任から知らせました。さて、その追試の日。
欠席連絡が母親からありました。「今日、追試があるそうですが、そのことがストレスになって体調を崩しました。
本人は吐き気があるので休みたいといいます。どうしたらいいでしょうか。」
いつも対応に失敗している駄目田先生の対応はこんな具合でした。
これはだめな例です。事実はそうですが、相手の要望を断る時には枕詞が必要です。
いい対応
追試はストレスですからね。
美和さんは頑張り屋さんですから余計ストレスに感じるのでしょうね。
でも、追試はどうしても受けないといけません。
病院にいって証明書をとっておいてください。
明日以降に再追試の日程をお知らせしますので。
失敗してしまった駄目田先生の対応に対して、母親からの次の要望が出ました。
ここで駄目田先生
では、今度は簡単にしておきますから、
そうお嬢さんにも言っておいいてください。
もうこれは壊滅的な失敗です。
テストの問題のレベルを決めるのは紛れもない教師です。
保護者ではありません。
学力に合わせてテストを作るのは当然教師の能力のうちですが、
誰にでもできるようなテストを作る必要はありません。
一般的には平均点60点を目指して問題を作っています。
誰にでもできるわけでも、誰もできないわけでもないのです。
いい対応
謝ります。
よくなってから来て下さい。
但し今日は医者に行って証明をとっておいてください。
よくなってから再追試を行います。
それから、テストのレベルですが、
残念ながらお母様のご要望にはお答えできません。
学校は集団教育ですので、特定の一人に合わせたテスト内容にはなりません。
できないことはできないと毅然と断りましょう。
保護者対応 先生 こんな時どうする?できないことははっきりと!その3